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start2009/9/16/W 毎日の空の写真と、日々の出来事、オタクな日々を綴っていこうと思います。
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 なかなか終わりませんね。



・・・背景の写真を明日かあさってあたりに、

撮りに行こうと思います。

神社。

どんなかなー♪



今日は追記のほうに、短編など載せてみました。

まあ。

興味のある方だけどうぞ。

オリジナルです(^^)
 
ある時代。

小さな村がそこにはあった。

その村にある小さな祠には、

昔から語り継がれるある伝承があった。


一人の神様が宿っているその祠は。

なんでも一つ、願いを叶えてくれるという。


けれどもそれは、

命を引き換えとするほどの、

強い強い願いしか、

叶えてはくれないと、云われていた。


空の涙


「雨空(ゆたか)、話があるの」

「なんだ?天(そら)」

天と呼ばれた少女。

長い黒い髪を頭の上にかんざしでまとめている。

村の中で一番の美人と云われるほど、整った顔立ちをしていた。

対する雨空と呼ばれた少年は、右目に大きな傷を負い、

髪でそれを隠すようにしていた。

「最近、村に雨が降らないことで、村長から頼まれたのだけれど」

「ああ、もう一月も雨が降らないな・・・。村長から頼まれたって・・・?」

「・・・贄を、探しているんだと」

「!!」

「女子でないといけないんだと。言われたの」

静かに、声を絞りだすように、そう告げる天。

その話を聞いた雨空は、すぐさま村長の家へと走った。

「村長!!」

「なんじゃ、雨空。騒々しい」

「どういうことですか!?天を贄にするなどとっ!!」

部屋の真ん中、いろりの側に座っている村長にどなりつける。

顔にはたくさんの皺。村の誰よりも長い月日を生きた村長は、

静かに雨空をいさめた。

「話をするから、そこに座れ」

「・・・っ」

「村に雨が降っていないのを、御主とて知っておるじゃろう?

このままでは村の者は皆飢え死にじゃ。

村の神に頼むほか、もう道がないのじゃよ」

「だからと言って、どうして天なのですか!?

ほかにもいるではないですか!!」

「・・・ほかの者には、御主のような思いをさせてもよいと?」

「・・・・・・」

「聞き分けてくれんか、雨空よ。村の神は命をかけた願いしか、

叶えてくれんと云われておるのじゃ。

空を見ておっても、雨の気配は全くない。

もう、限界なのじゃよ・・・」

静かに言葉を紡いでいく村長。

けれど雨空は納得はできない。

大切な人を、失いたくない。

「・・・だれが、きめたのですか」

「なにをじゃ?」

「女子でなくてはならぬと。贄を差し出さねばならぬと。

いったい誰がきめたのですか」

膝の上にある拳に力がこもる。

目からは涙があふれてくる。

「もしも贄を差し出してさえ、雨が降らなかったとき、

天の命は無駄になったということではないんですか?

無駄死にではないですか!?」

「・・・御主、神に召されることを、無駄死にと申すか?」

村長の表情が険しくなった。

「あたりまえではないですか。命を差し出してなお、

願いが叶わないなど、無駄死に以外のなんなのですか!!

そもそも・・・」

「何じゃ?」

一度、言葉を切り、迷いながらも口を開いた。

「命を・・・命を差し出さねば助けてくれぬ神など、

いなくなれば良いのです!!!!」

最後の言葉を聞いた後、村長は立ち上がった。

「云いたいことはすべて申したか?雨空」

「・・・」

「村の神を侮辱した者は」

雨空の顔に表情はなかった。

目からは涙があふれていた。

「死罪だと、知っての、発言だったのじゃろう?」

そして静かに、目を閉じた。



村長の家を出て、自分の家へ帰る雨空。

そこには天が待っていた。

心配そうな顔で。

「雨空?どうしたの、目が赤いわ?」

「天、お前は、贄になる必要はないよ」

「どういうこと?」


そっと微笑み、天の頭をなでる雨空。


次の日の早朝。

雨空の家に、村の警備兵が訪れる。

「雨空どのは、おられるか?」

「ええ・・・、雨空?何かあったの?」

家の奥から顔を覗かせる雨空。

「ああ。天。別れを、言わなくてはいけないんだ」

「え?」

「さよなら。天。・・・・・・だいすきだよ」




警備兵に連れて行かれる雨空を、呆然と見送る天。

「さよなら・・・?雨空・・・どうして?」



村の端にある深い森。

その中で。

村長と数名の警備兵。そして雨空。

「御主の命が天に召されることを祈っておるよ」

「・・・」

「さらばじゃ、雨空」




ザン・・・ッ!!!





「・・・・・・っい・・・、いやああああああああ!!!」

ごろりと転がる首。

あたりに響き渡るは少女の叫び。

後ろを密かに追っていた天は。

最愛の人の、最期を、目の当たりにしてしまった。

空に急に雲が出て来た。

ぽつ・・・と、冷たいものが空から降って来た。



一月ぶりの雨が。

大地にしみ込んでいった。

一人の少年の血とともに。



村の祠の前に。

一人佇む少女がいた。

手にはかんざしを持ち、のど元に掲げていた。

「ねえ、神様。返してください。

ほんとうは失うことのなかった命を。

お願い・・・カミサマ・・・」


・・・わたしの命を、あげるから・・・

――――だから、返して・・・






長い長い月日が過ぎた。

いつの間にか村は人が絶え、

祠はある日の大雨により流されてしまった。

そこに誰かが桜の苗を植えた。

そして数百年のときを生きたその木には。



二人のカミサマが、宿っているという・・・――――




fin...



お疲れさまでした。

ここまで読んでくださった方ありがとうございます。

久しぶりの文章なので、あちこちおかしい気がしますが。

今現在書いている原稿の過去のような話です。

微妙に台詞とかかぶってます。笑

感想とか。あれば、うれしいです(^^)

それでは、この辺で。

また明日♪
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落書きしてるか、
ひたすらごろごろしているか・・・。

こんな私ですが、
漫画家目指して頑張っております。


***好きな漫画家
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***好きなアニメ
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とりあえず。

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